高校時代、お世話になった恩師が、口ぐせにしていた言葉があります。
「明るさ、素直さ、真面目さ」
当時の私は、「また先生が言ってるなぁ。」くらいにしか思っていませんでした。でも、大人になった今、その言葉をふと思い出すことがあります。
「先生は、どうして何度もこの言葉を伝えていたんだろう。」
今は直接聞くことはできません。だから今回は、私なりにスポーツ科学や心理学の視点も交えながら、
この三つの言葉について考えてみたいと思います。
明るさは、前を向く力
競技をしていると、思い通りにいかない日もあります。ミスをしたり、負けたり、自分が嫌になることもあるでしょう。
そんなときでも、「次、いこう。」と気持ちを切り替えられる選手は、次のプレーに集中しやすくなります。
笑顔や前向きな感情は、脳を活性化させ、集中力や意欲を高めることにもつながると言われています。
もちろん、競技によっては表現の仕方に違いがあるかもしれません。
それでも共通して大切なのは、苦しい状況でも前を向き、自分のできることに意識を向けられることです。
明るさとは、いつも笑っていることではなく、苦しいときでも前を向こうとする心なのかもしれません。
素直さは、自分の可能性を広げる力
成長する選手を見ていると、「まずはやってみよう」という姿勢を持っている人が多いように感じます。脳科学の視点では、新しい刺激や経験を積み重ねることで、脳は学習し、変化していくと考えられています。
だからこそ、「まずやってみる」という素直な姿勢が、自分の可能性を広げるきっかけになります。
たとえば、練習でコーチから「もう少し重心を低くしてみよう」と言われたとき。
「自分はこのやり方でやってきたから」とすぐに否定するのではなく、まずはその通りに試してみる。すると、今まで気づかなかった感覚や、より良い動き方に出会えることがあります。
コーチからのアドバイスを素直に受け止め、まず行動してみる。
その一歩が、自分でも気づかなかった可能性を広げてくれることがあります
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一方で、「今までこのやり方で結果を出してきたから」と過去の成功だけにとらわれてしまうと、新しい技術や考え方を取り入れる機会を逃してしまうかもしれません。
もちろん、素直さとは、言われたことを何でも受け入れることではありません。
まずは試してみる。そして、自分に合うかどうかを考える。
その経験は、成功しても失敗しても、自分の知恵となり、次のチャレンジに生かされます。
だからこそ、素直さとは、自分の可能性を広げる力なのだと思います。
真面目さは、未来の自分を支える力
真面目な選手は、目立たないところでもコツコツ努力を続けています。
調子が良い日だけではなく、うまくいかない日も、自分にできることを積み重ねる。思い続ける。
たとえば、試合に出られない日でも、基礎練習や体づくりを欠かさず続けていた選手が、いざ出場したときに最後まで動き切れる。
そんな場面には、真面目さの積み重ねが表れています。
その積み重ねは、すぐには結果につながらないかもしれません。
でも、試合で苦しい場面になったとき、「これだけやってきた」という自信になって、自分を支えてくれるのだと思います。
真面目さとは、頑張り続けることではなく、自分に必要なことを続ける力なのかもしれません。
きっと、土台づくりのための言葉だった
高校生だった頃には、何気なく聞いていた恩師の言葉。
でも今、さまざまな選手と関わる中で、「明るさ・素直さ・真面目さ」は、競技だけでなく、人として成長するためにも大切な土台なのだと感じています。
先生が本当に伝えたかったことは違うかもしれません。
それでも、この言葉には、今の時代にも通用する大切な意味があるように思います。
明るさは、失敗しても前を向く力
素直さは、新しい可能性を受け入れる力
真面目さは、未来の自分を支える力

これからも、選手のみなさんが競技を通して成長していくために、この三つの言葉の大切さも伝え続けていきたいと思います。









