大きな出来事のあと、心が止まってしまうとき
大事な試合に負けたとき。
大きな怪我をしたとき。
残された競技人生を考えたとき。
どうしていいのかわからなくなって、考えようとしても、頭が真っ白。
そんな状態になることがあります。
周りからの「大丈夫?」「次があるよ」という言葉が、なぜか苦しく感じてしまうこともあります。
前を向かなきゃ、と思う。
でも、気持ちは全然ついてこない。
そのズレが、自分を一番しんどくさせてしまうことがあります。
人の心は、すぐには元に戻らない
人の心は、何か大きな出来事があったとき、すぐに元通りにはなれません。
心理学では、大切なものを失ったとき、心はいくつかの段階を通ると考えられています。
それが、「悲哀の四段階」です。
• 何が起きたのか分からないショック。
• うまくいかなかったことへの悲しみ。
• 気持ちがまとまらない混乱。
そして、少し時間がたってから、「今の自分」を受け止められる段階が訪れます。
感情が揺れるのは、自然なこと
この流れは、まっすぐ進むとは限りません。行きつ戻りつすることもあります。
だから、落ち込んでしまうのも、感情が揺れるのも、とても自然なことです。
弱いからではありません。
それだけ、本気で向き合ってきたからです。
無理に前を向かなくていい
この時期に、無理に元気になろうとすると、かえって自分を責めてしまうことがあります。
「切り替えられない自分はダメなんじゃないか」そんなふうに思ってしまうこともあります。
でも、今必要なのは、正しい言葉やアドバイスよりも、
「このままでいても大丈夫」と思える感覚かもしれません。
話せなくてもいい。
何も考えられなくてもいい。
立ち止まる時間は、準備の時間
立ち止まる時間は、何も進んでいない時間ではありません。
それは、もう一度、自分の足で立ち上がるための「準備の時間」でもあります。
前を向く力は、外から入れるものではなく、もともと自分の中にあります。
整うときが来たら、人は自然と動き出します。
だから、焦らなくていい。
この時間も、あなたの競技人生の一部です。

