試合中や練習中、こんな言葉を自分にかけたり、選手に伝えたりしていませんか?
「ミスするな」
「外すな」
「焦るな」
「失敗するな」
「ちゃんとやれ」
良くしたい、うまくさせたいという思いがあるからこそ出てくる言葉です。
しかし、その言葉がパフォーマンスに影響している可能性があります。
なぜ結果を求めるほど「やってはいけないこと」を口にしてしまうのか?
スポーツの現場では、結果を求めるほど言葉は強くなる傾向があります。
「ミスしないように」
「外さないように」
「負けないように」
気づけば、「やりたいこと」よりも「やってはいけないこと」に意識が向いてしまうことがあります。
よく「脳は否定形を理解できない」と言われます。
正確には、否定そのものが理解できないというよりも、脳は言葉を受け取ると、まず“イメージ”として処理する性質があります。
【実験】「ピンクの象」
ここで一度、以下のことを試してみてください。
【実験】「皆さん、ピンクの象を想像しないでください。」
さて今、ピンクの象を想像しなかった人はいるでしょうか。
おそらく多くの人が、ピンクの象を思い浮かべたはずです。
このように、脳は「〜しないで」と言われても、その内容を一度イメージしてしまう性質があります。
そのため、
「ミスするな」→ ミスしている場面
「外すな」→ 外している場面
「焦るな」→ 焦っている自分
このように、避けたいはずのイメージが先に浮かぶことがあります。
今日からできる!「やってほしい行動」にフォーカスする言葉の変換
では、どうすればいいのでしょうか。
ポイントはとてもシンプルです。
「やってほしくないこと」ではなく、「やってほしい行動」を言葉にすることです。
例えば、
ミスするな → 丁寧につなごう
外すな → 狙っていこう
焦るな → 落ち着いていこう
失敗するな → 今できることに集中しよう
指導者や保護者の「前向きな意図」を真っ直ぐ届けるために
同じ状況でも、脳が描くイメージは大きく変わります。
この考え方は、自分自身への声かけだけでなく、指導や保護者の関わりにも関係します。
「ミスするな」
「ちゃんとやれ」
「しっかりしろ」
これらは意図としては前向きでも、受け取る側には「できない自分」「失敗する自分」のイメージを強めてしまうことがあります。
同じ場面でも、
どうすればできるか
何をすればいいか
という視点に変えるだけで、行動は変わっていきます。
言葉は、技術以前に“行動の方向”を決めるものです。
大切なのは、イメージした通りに動きやすいという脳の特性を理解した声かけをすることです。
だからこそ言葉は、単なる指示ではなく、伝わる言葉を選ぶことが大切です。
どんなイメージを脳に送っているのか。
それがそのままプレーや行動に影響していきます。
言葉が変われば、イメージが変わる。イメージが変われば、結果が変わる。
「ミスするな」と言っているのか。
「こうしよう」と伝えているのか。
その違いは小さく見えて、とても大きな差になります。
言葉が変われば、イメージが変わる。
イメージが変われば、行動が変わる。
行動が変われば、結果が変わる。
だからこそ、一度立ち止まって考えてみてください。
その言葉は、望む行動につながっていますか?

